性的指向ってことばがあります。人の恋愛とかえっちなことがどういう対象に向かうのかを示す概念です。恋愛の対象が異性に向かう場合は異性愛といい、よくヘテロセクシュアル、略してヘテロ、ということがあります。同性に向かう場合は同性愛で、男女両方に向かう両性愛といいます。
めんどくさいことを書けば・辞書ひくとわかりますがよくいう「gay」という単語は同性愛者のことをさすことがありますが、広義では男だけでなく女のひとも含みます。もともとは陽気な、とか、快活な、とか、派手な、という意味で、俗語としてはあつかましいという意味合いがあります。ついでにかいておくとhomosexualってのhomoは、homogeneousのhomoと同じ英語で言うところのthe sameの意味合いで、英語表記だとやはり場合によっては男性同士だけでなく、女性同士でもつかうことがあります。ただ日本では男性が男性と付き合う場合は「ゲイ」と表記されることがわりと多いです。でもってゲイという言葉があっても女らしさというものを自分の中から一掃したい人とか、女の人として扱われたい人とか、ほんとさまざまで一体感がなく、男性同性愛者全体をゲイということばでくくるのは難しいと思っています。これを書いてるやつはオネエ言葉が生理的嫌悪感があってつかえませんっててめえのことはともかく。
東京に杉並っていうところがあって、そこの区議会で区議のひとが同性愛は趣味という認識で意見を述べていました。でもって東京ローカルではけっこうその報道があったりします。厄介なんすけど、性的指向という言葉にきわめて似ている「嗜好」ということばがあります。こいつは趣味や好みを意味します。でもって同性愛ってのは嗜好か・趣味か、って言われるとそれは違うだろう、というのが個人的には直感としてあります。直感じゃまずいのでもうちょっと書いておくと他人との関係を結ぶことが社会にはありそのひとつが恋愛であり婚姻であったりするんすが、同性愛者に限らず異性愛のひとが同性もしくは異性を好きになることや同棲するのが趣味ですか、っていったらそれは違うだろうと。うまいかなかったら心中してもいいや、とか、一緒に逃げてもいいよっていう相手を嗜好で選ぶかって行ったらそれは違うだろうと。もっともそう思うのはおれだけであって、区議さんは趣味で異性に恋をしたりしちまうのかもしれないのですけども。
「すべての人がマジョリティに対してもマイノリティに対しても思想・信条の自由を侵害しないことを願い」なんてこともいってるのでそこの部分だけは同意見なんすが、なんというか、政治家という人種っていろんな認識のひとがいるのだなあ、と改めて思い知ったのですが。