高校時代に数学があまり得意ではなかったものの、確率や代数もやったし微積もやりました。ただいまは他人に教えるほど理解ができていないのでなんとなくわかる程度にすぎません。「高校でサイン、コサイン、タンジェントを教えて何になるのか」という発言をある県知事さんがしてそのあと撤回なさったのですが、なにになるのかということに関しては数学の専門家ではありませんから答えがないです。さらに三角関数がてめえの生活にどれほど役に立つか、といわれるとちょっときついものがあります。電気関係ではつかうはずですが、残念ながら電気とは関係ない仕事をしているからです。もっといえば高校で習うことのいくつかは役に立つかというと怪しいところがあります。ワイマール共和国であるとか、ありをりはべりいまそがり、なんてのもそうですが。
高校の授業ってのは、実社会で役に立つことを教えるべきことかというとどうなんだろう、という気がするのです。大学に行ってわかったけど、高校でまなぶことってのは地図のようなものではないかと思えるのです。高校時代に日本史と世界史をやっておいたので、それが大学に入って法律を勉強するときにじわじわと間接的に役に立ちました。高校数学でもおなじことがいえるのではないかと思ってて、三角関数をやっておくことで専門分野がわかるようになるのではないかなあ、と。
でもって、三角関数を教えなくてもいいんじゃないか、ってのはやはり暴論だと思うのです。「このさきひつようになるかもしれない地図≒三角関数の理解」をとりあえず持たせておいて、本人がイラネ、っていうんなら、大学生のときに捨てればいいわけです。最初から持たせる必要ない、っていうのは余計なおせっかいなんじゃないのかなあ、と。
高校時代の数学が好きだったか、というとそんなことはありません。代数の授業で「解なし」ってならそんなもん計算させるなよ数学って理不尽だなあ、とか思ったことがあるのですが、解があるんだか無いんだかわからないものは世の中にあったりします。いまから思えば、やっておいてよかったかなあ、と思えなくもないです。戻りたいかっていったら戻りたくありませんが。