こどものころ欲しかったもの

絵をかこうとするとき、けっこうデッサンがものをいいます。デッサンがある程度しっかりできればある程度正確に描けます。絵というのが厄介なのはおそらく正確に書くことが目的ではない点にあります。正確さを競うなら写真ができた時点で絵は廃れてるはずです。じゃあなにが正解やねんというと答えはありません。でもなんとなくわかるのは描いた人がなにを選んだかとかどういうふうに観察してどう表現したかというのを絵を通じて理解することができますって、なんかこう、話が壮大になってきたので横に置いておいて。
正確さはあんまり求めない、といいつつも絵を描いていた頃は出したい色というのがありました。ところがなかなかできないことがあります。油彩は別として、水彩は濁ったり乾くと微妙に違う色になったりします。はてなのお題が「こどもの頃に欲しかったもの」なのですが、未成年のときに欲しかったのは、よいなあと思ったものをそこそこ写し取る技術と、良いなあと思った色を再現する技術でした。もちろんデッサンは練習したものの、描きたいものがあっても常には思うようにはなかなかなりませんでした。絵では生きてけないなと考えて途中でやめちまったので私はその葛藤から自由になったんすけど。

ハナミズキは透かして観るのがこれは一番いいと思うのですけどそれはともかく、デジタルカメラというのがありがたいのは現像しなくても済む点で、気軽に撮れるようになりました。上手い下手関係なく、ああこれよいなあ、というのをカメラで切り取れる・記録することができます。

うまくもない植物の写真を撮るのは、昔出来なかったことを、いま果たしてるようなところがあります。