おのれが読む本が他人が面白いと思うかどうかはわからないってのがあるので、あまり本のことを薦めたりはしなくなっちまったのですが、よく読むミステリ作家のひとりに森博嗣さんがいます。デビュー作の「すべてがFになる」をよんでその世界に引き込まれちまいずるずるとほかの本を読んでいます。でもって今秋「すべF」がドラマ化するってのを知りました。
その「すべてがFになる」のシリーズのメインのキャラクタに犀川先生という人が居て、時計のずれを1秒たりとて許さなく意味のないジョークを連発する、でも頭脳明晰なヘビースモーカーな大学の建築の助教授なのですが、メガネをかけてぼさぼさ頭っていう以外、あまり言及がありません。また脇役に国枝助手という、化粧をしない男物の衣服をまとうあんまり笑わない人の話をそれほどきかない、でも頭のいい変なところで空気を読む印象的な人が居ます。この人も描写があまりありません。小説の場合、そこらへんかいてなくても差支えなくて本は読めます。だからどういう容貌の人か、というのをあんまり考えないで読んでいました。
でもって原作のあるものの映像化はあんまり興味はないのですが、今回の「すべF」のドラマ化の話だけはいったいどんな犀川先生と国枝助手なんだろう、という興味はあります。ちょっとみたいような気もするのですが、でもどこかみたくないような。