趣味はありますか、と問われるとわりと答えに詰まります。読書と音楽鑑賞と鉄道はそれなりにひとに云える趣味かもですが、しかし読書といっても読んだ本がたくさんあることを自慢するほどこと野暮なことはないし、そもそも18からこっち働きながらですからそれほどは読めませんし西洋のものはシェイクスピアが若干わかる程度でそれ以外はからきしです。音楽鑑賞といっても後期ロマン派のものを中心に聴いててバッハあたりは無知です。鉄道もVVVFインバータ制御とか技術的なことはよだれが出るほど好きですが葬式鉄とか撮り鉄とかはまったくしてません。だから趣味は?といわれると、いいよどむことが多かったり。
それでも思い出したように趣味といえるものの関係の書籍を帰りがけに眺めたりするのですが、ここのところ知ったのは鉄道検定というものです。公式ガイドもあって、それで勉強して、検定料を払ってどこかでテストを受けるシステムなのですが、鉄道の知識を知ってることと、鉄道が好きであることと、なんの関連性があるんすかね。もちろん、好きであれば知識は増えることが多いです。でも鉄道に限らず知識が豊富であるということと、それが好きかどうかは別問題じゃないのかな、と思うのです。加えてお金を払って知識の量を数値化して他人に認めてもらうシステム、というのがなんだかすごく奇異に思えたのです。
ただ、前にも「クラシックソムリエ」とか「日本文学検定」のというのがあって変なこと考える人がいるんだなーと不思議に思ったことがあるんすが、「鉄道検定」まであるとすると「好き」というのはもしかしたら世の中では知識の量で決めるもの・数値化されたものに若干なりつつあるなのかもなんすが。なんだかジョークであってほしいんすけどそうでもなさそうな。