偶然に左右される面白さ

ローカル路線バスの旅、というのをテレビ東京系で年に数回やっています。数年前に帰宅してテレビをつけたら偶然伊予小松という街の見覚えのある旅館がでていて(きわめて親切なんだけどテレビで紹介されるような名旅館ではない)、それが四国一周の回で、以降見つけ次第視聴していました。作戦をたてながらも気配りをする太川さんと粘り腰なんだけどけっこう適当な蛭子さんと女性ひとりが、3泊4日で路線バスと徒歩だけでひたすらゴールを目指します。
毎回著名な観光地はほとんど寄りません。今月やっていた放送(館山から会津若松まで)を録画し数日に分けて視聴していたのですが、偕楽園霞ヶ浦も車窓から眺めるだけでした。そのかわり偶然通過した栃木の観光地でもなんでもない烏山というところの夏に行われる「山あげ祭」の資料館をじっくり紹介していて、その山あげ祭祇園祭と同じ牛頭天王祇園信仰が関係してくる山車のようなものがいくつもあるけっこう大規模なもので、不勉強ながら正直はじめて知ったのでちょっと興味深かったです。知るは楽しみなり、といいますが疫病退散を必要とする事象があったのかなあとか、文化的蓄積があるのはいくらか裕福じゃないと難しいので烏山だと産業はなんだろうとか、私の場合は思考がとっ散らかってしまうのですが。いくらか真面目なことを書いておくと過去には(秋田県院内で)「前は運行していたんだけど今はない」とか、今回も外房では平日の特定日しか運行しない路線バスというのがあったり、各地方の実情をそのままだしていて、ライフラインとしての公共交通網維持はこのままでいいんだろうかとか考えさせられることもあったりします。
でもってひたすら路線バスに乗る番組の、どこが面白いのかっていったらうまく説明できないのですが、おそらく事前に調整などをほとんどしていないようで、すべてが偶然性に左右されててどうなるかがわからないので、ついハラハラしながら観ちまうのですけども。