東京ではここのところ都知事にまつわるニュースがけっこう流れてます。経緯としては新聞を読む限り徳洲会という病院を運営する法人が都知事選前にいまの都知事(当時筆頭副知事)に5000万を渡し、都知事側は徳洲会に特捜部の捜査が入ったあと返却し、5000万が徳洲会側の人の金庫にそのまま入ってて捜査陣が尋ねたら徳洲会の人が「都知事から返金されたものです」と答えてます。5000万に関する都知事の回答は二転三転します。選挙資金として借りたと言っていたもののそのうち「個人としての借金」であったとなって、しばらくしてから借用書がでてきました。お金の賃貸借であれば返却した時に差し入れた借用書の返却か領収書を発行してもらうのが筋なので、形式的には借金なのかもしれません。
でもですねー、その借用書、印紙が貼ってない。金銭消費貸借の借用書ってなら、5000万だったら2万円分郵便局で印紙を買って貼るのが普通です、ってそういうことはさておき。
都は許認可権があります。都にある医療法人の許認可の一部は都にあります。副知事クラスの人にお金を貸して(それも担保をとらず+利息なし)おいて損にはまずならないでしょう。今回のことを贈収賄にすぐ結びつけることはおそらく厳しいですが、つか、要求されて払わないと不利益を被りかねないかも、という恐怖があっても不思議ではないです。贈収賄では便宜を払ってもらうために公務員・議員に金を渡すこともありますが便宜を図ってもらおうとするほうより、弱い立場を利用して要求したり断らずに受け取った人間のほうがタチが悪い・ゲスなのです。
作家だったら教養として「瓜田に履を納れず、李下に冠を正さず」って言葉くらい知ってそうな気もするのですが誘惑に弱い人だったのかも知れません。期待はしてなかったのですが、品がないなあ、などと思っちまいました。