文字にするとなに云ってんのかわかんなくなりますが、

上野駅ではイカが浮遊してます。
現在、上野の科学博物館が深海展をやってます。上野駅では飛んでるダイオウイカですが科博ではほんものが標本展示されてます。ヒレ(ってどこだかわからないかもしれないので書いておくと胴体の先の方にある菱形状のもの)の先端から腕(脚に思えるものは腕です)の先までおよそ3m(腕10本のうちの長い触腕2本を考慮するとおよそ5m)になります。深海650m以深に棲んでいて、でもって「巨大化することで他の生物に喰われない」という生存のための戦略がなんとなく頭で理解できても実物を観るとでかいなあ・効率悪そうだなあ、と思っちまいました。実物を前に何人前だろうということを咄嗟に考えたのですが、水より比重の軽いアンモニアを彼らは体内に持っているので残念ながら食用には適しません。でもって生存のための深海での適応戦略というのは非常に興味深く、エビでは海底にたまった木屑を糖分に変える酵素をもつものや、毛にエサになるバクテリアを培養してるものなどがあったりします。
深海展では深海探査機ほか水圧に耐えられずに壊れてしまったチタンなんてのもありました。個人的に目からうろこだったのは(私は魚じゃねーのにあちこちでうろこを落としてる気もしますが)海底の図があって、相模灘駿河湾が案外深いことです。東京湾内はもちろん房総半島や三浦半島周辺はそれほどでもないのですが房総沖や小田原・平塚沖、伊豆半島周辺西側は急峻な崖になってることがよくわかりました。キンメダイ(比較的深い海にいる)は湘南では案外水揚げされてるのを知っていたので、あーそういうことかと腑に落ちたというか。
育ちが武蔵野の雑木林の中で海は遠くにあるもので、海の生物は正直よくわかっていません。大学のときだったかデートで横須賀へ行き、そこではじめてヒトデというのをみて不気味に思えてびびった記憶があります。今回の深海展も若干不気味さを捨てきれずに見学していました。でも知らない世界ゆえに興味深かったです。
ちなみに売店には等身大のダイオウイカのぬいぐるみというのが売ってます。定価20万なのですが、さすがに買い手はついてませんでした。10月初頭までやってるのですが、売れるのかなあ…。