それこそ個体差はあると思うのですが、人と付き合う、というのはけっこう調教されるところがあります。調教という言葉がまずかったら、好みというのが伝染することがあります。付き合う人がなにが好きかによって、その方面に明るくなったりします。SMとかにはいかなかったけど、日本酒の世界にはそこそこ詳しくなりました。東京は酒の消費地で、灘はもちろんのこと広島や秋田ほか全国からけっこう多くの酒が流入しますが、それでも入ってこないものがあります。なんのことはない量を追わずに地元で商売してる場合、美味しい酒であることは地元の人が知ってればいいわけで、あえて東京で売る必要がないからです。
東京にめったに入りそうにない酒を岩手から鞄に忍ばせて東京まで持って帰って呑まずにおいてどうせならこれを手土産にしようと思って小さな紙袋に入れて持って行ったら、わけあって肝心かなめなところでバランスを崩し、コンクリの上に酒瓶を下に落としてしまい、すべてがぱーになりました。
割れたのが袋の中ででしたからたいしたことにはならなかったものの、始末をしながら「でもいいにおい」と言ってくれたのがせめてもの救いなんすが。
