京セラの稲盛さんだったか、在庫というのはあるとき買いのほうがよくて、倉庫代を考えたら在庫なんて持たないほうがいい、ということをかいてらっしゃったけど、それができるのは法人で資金に余裕があるからじゃないのかなあ、とゲスなことを考えたことがあります。稲盛さんという人は苦労して会社をでかくしてて、なるほどなーと思えることをいろいろかいてらっしゃるのですが、ものが必要なときになって探してカネを積んでなんとかなればいいんだけど、そんなことは滅多にないわけで、必要最小限の在庫は持っておいた方がいいような。

で、よく世の中ではやってる断捨離というのもわからんでもないのですが、「人生や日常に要らないものを捨てる」というのは、どうでもいいようなところの布石があとで猛烈に役に立つ、というのを体験しちまうとなかなかできなかったりします。ものとか経験とか記憶というのはその人にとってのストックと同じで、すぐには要らなくてもほんとは捨てずに引き出しにしまっておいた方がいいものだとは思ってて必要なときに引き出しから引っ張り出してほこりをはらって使えばいいし、その引出しにしまう作業とあとで探しやすいように知識や経験や持ち物の整理というか最適化が「片づけ」とか「整理」なんじゃないのか、引き出しの在庫はないよりあったほうがいいんじゃないかなあ、と考えちまうのです。
って、片付けてもあんまり捨てるものがないどこか雑然とした本棚を前につぶやいても、ぜんぜん説得力ないんすが。