東京の場合、場所によっては坂には教育委員会が標柱を立ててます。
写真は麻布のねずみ坂というところ。この坂にいた腕は良くて治療費は高いけど質素な生活をしてる指圧師の話が鬼平犯科帳にあるんすが、もちろんフィクションですから標柱には残念ながらそんな記述はありません。惚れた女のために働きながら、でも二度と逢うことはなく終わってしまう話で、けっこう印象に残ってたので一度どんなところか確認したかったのできたものの、ほとんど人の通らない裏道っす。もちろん勾配以外は江戸の痕跡もありません。
坂名の由来は細い坂道を江戸時代にはねずみ坂といった、という説がありますが、すぐそばにイタチ坂があるので、ホントのところはどうなんだろ。
すぐそばにあるのがちょっと長めの狸穴坂。坂を下って登るためだけに途中下車しました。ここらへん狸穴とかいてなぜか「まみあな」と読みます。狸とか鼠とかイタチとか、そういう場所だったのかもです。
坂の上はロシア大使館があって、モスクワ放送(ロシアの声)の支局もあった場所でこのあたり知らない場所ではないんすが、狸の穴なのになぜ「まみあな」なのかは残念ながら知らなかったり。