代入してあげると

高校時代の数学の先生はたまに「ここで代入してあげると」とかいってました。相手は式なんだから「代入してやると」とか「代入すると」でもよさそうなものなのですが、 数学の世界を敬ってるから丁寧語になるのかなー、なんて思いつつけっこう不思議だった記憶があります。丁寧な言葉って決して悪くはなくて、「朝顔に水をあげる」っていうのも丁寧な言葉遣いでアリかもしれません。ただ朝顔とか敬って扱うべきものなんすかね。



似たようなものかもしれませんが、丁寧語というか、微妙に気になるのが「させていただく」という言葉です。前の首相がよくつかってたせいか、市民権を得ちまったのかな、と思うのですが「○○を担当させていただいてる」なんていうのは微妙になんか違うんじゃね、ってもやもやしたりします。そんなことで事を荒立てるつもりはないので、「○○を担当させていただいてる」と挨拶されたら名刺を両手で頂戴しながら適当に終わりますが、ちょっとつっこみたいのは○○を担当させているのは、その組織だからでこちらは関係ないんすよね。



殺伐さは減って、口当たりのいい言葉が増えるのは悪いことではないのですが、メリハリなくなんにでも丁寧ってのは区別がないってことで、なんでも同じような扱いなんだろな、と。慇懃無礼にみえるし、ひょっとしたら云ってるほうも内心は相手を軽く見ているのかもな、なんてにこにこしながら「○○を担当させていただいてる」と挨拶してた人を見ながらぼんやりと考えてたのですが。