目と耳と口

数種のものを視覚で把握して手を動かす、ってことはできるのですが、視覚と聴覚とか、使う器官が異なるものを同時進行でなにかをする、ってのが昔から得意ではなくて、たとえば音楽を聴きながら勉強するってことができませんでした。聴くとしても音楽を極力音量を下げて聴いて勉強してました。そうしないと、ほっぽっとくと音楽に集中しちまうのです。でもって、集中が途切れると音楽聴くのも、勉強するのも、放り投げたくなるようにやる気をなくしたりします。
これに口が加わるとさらにひどくなります。めざましテレビを聞きながらパンをかじりながら新聞読んでると「今日の占いカウントダウン」なんてのをさらっと見逃したりします。でも不思議なもので「ごめんなさーい」とアンラッキーなのがおひつじ座だとなぜか聞き流せずに耳が反応しちまって、わけのわかんない運気を上げる方法だけ記憶にしっかり残ったりします。そのかわり、口も目も止まってます。読んでたはずの新聞もあれ、どこまで読んだっけ?ってな具合になったりします。朝から躓くわけで、ある意味であの占いはあたってます。


サシで食事するとけっこう目立つのですが、相手の話をきいてるとわりと手が止まっちまうことがあります。したがって食べるのが遅くなります。でもって、食うことや聞くことで視界の注意力が散漫になるせいか、相手のグラスが空であったりするのに気がつかず、手酌でワインをついだりすると、あ!なんて思っちまうんすけども。
スマートに振舞いたかった相手なので「やっちまったなあ」という意識があって軽く詫びたら「前からでしょ、なにをいまさら」なんていわれちまい、ぐうの音も出なかったっす。
ぐう。