複雑な日本語

社会人になりたてころに大阪に放り込まれました。
かの地では、【はやくおきなさい】って云う言葉があったとすると「はようおき」「はようおきてんか」「はようおきんかい」「はようおきたれや」「はようおきんかいな」「はようおきたらんかい」って無数の(といっても20くらいかな)語尾変化があって、標準語にはないその場の状況に応じてつかいわけられてます。この微妙な、言葉に出てくるニュアンスの変化っていうのが標準語で育った人間には最初驚きで、そしてすぐにはよく判りませんでした。いまはさすがにある程度は認識できますが、完全にわかるか・つかいこなせるかっていったらわかりません。ちなみに川ひとつ越えると、なんとなくイントネーションもかわります。

たぶん語尾変化によって言外にいろんな意味をもたせ、発語以上の効果を狙ってるんだと思うのです。必要に応じて編み出されたんだろうな、と推測するのですけど、かの地へいってその土地の言葉を聞くたびに、日本語って複雑だよなー難しいよなー深いよなー、と思います。