誰かに認めてもらいたい欲

日本史をやると、質問していいのかわからんような疑問ってのにぶつかります。ほんと大学受験の頃って参考書眺めながら馬鹿なことを考えるもので、いまだに覚えてるのですが、なんで「天下布武」といいながら信長や「日本国王」を名乗った秀吉は天皇を倒さなかったのだろうってのが気になってました。史実がそうであったのだからなんでそうしなかったんだろうっていう疑問は問うだけ無駄なので訊きはしませんでしたが、大人になってもたまに思い出します。
前にお酒を飲んだときにも半分冗談でこのことを口にしたら「あーそれは男って、誰かに認めてもらいたい性質を持ってるから」っていわれて妙に納得した記憶があります。美濃部博士が天皇機関説をとなえる前から天皇は認証機関と機能してて、もし殺しちまったら、お墨付きというか、権力として拠ってたつ根拠が無いと困るから倒さなかったのかもしれないんすよね。それと誰かに認めてもらわないと不安で、認める存在があって、認めてもらったほうは安心できる部分があるってことなんだと思うのです。確かに個人的には「誰かに認めてもらいたい欲」ってあります。髪を褒めてもらうとか、ささいなことなんすけど自分のいいところを褒めて認めてもらうってのは、そのときすごく嬉しかった記憶があります。そのせいか、妙に腑に落ちたわけっす。もっとも、男の誰もが誰かに認められたいって思ってるかどうかはわかりませんけども。